今日はオランダ人コーチの試合におけるミーティングについて。
というのも先週参加したシンポジウムでAjaxの監督Peter Boszがチームのミーティングは毎回15分ということを言っていて果たしてどういう方法がベストなのかいつも試行錯誤しながらやっているわけですが何がベストな方法なのか正直まだわかりません。年齢、レベル、チームの状況、チームの順位、リーグ戦、カップ戦、練習試合といったことなど様々な要素が関わってくるので確かにこれといった方法があるわけではないのかもしれませんが。
グアルディオラはバルサ時代、2009年チャンピオンズリーグの決勝試合前にモチベーションビデオを見せ、選手を奮い立たせたそうです。映画グラディエーターをベースに出場選手全員を必ず一度は登場させているそうです。これをわざわざ地元のテレビ局に依頼したとかどうとか。。。ちなみに本編は01:12あたりからです。
戦術の話や監督の話をするよりもこういったものを見せた方が良い場合もありますよね。
とはいっても私のカテゴリーでは中々こういったことをするのは難しいなと思います。
今週の研修チームの試合(ホームゲーム)の流れはこんな感じでした。
10:45クラブハウス集合
10:45-11:00ロッカー移動・着替え
11:00-11:25ミーティング
11:30-11:55ウォーミングアップ
12:00キックオフ
今回のミーティング時間は25分だったわけですが以下ミーティングの構成です。
1、リーグにおけるチームの状況
➡︎『私たちがボスだ。私たちがゲームの主導権を握る』現在、このチームは首位を走っています。
2、対戦相手について
3、スターティングメンバー
➡︎なぜその選手がそのポジションでプレーするのか、そしてその選手の長所をチームに共有する意味も含めてここでとにかくその選手を褒めます。
4、守備について(戦術ボード使用)
➡︎ボールを前線からどのように奪うか。
5、攻撃について(戦術ボード使用)
➡︎どのようにビルドアップするのか
➡︎どのようにチャンスをクリエイトするのか
6、コーナー・フリーキック(攻撃)
いつもこのような構成なのですが1、2、6は手短でメインは3、4、5です。このメインの内容はサッカーの構造を基に常に共通の言葉が使われ、適宜、選手に質問をしながら行われかつチームの課題やその週のトレーニングを考慮してプレゼンテーションされます。常に共通の言葉が使われ、話がチームファンクションごとに整理されるているため選手たちから質問はいつもほぼありません。(オランダの子供たちは質問すること、意見を言うことを厭みません)内容が明確である証拠です。
私が思うにこのミーティングが終わればその日の監督の仕事は半分以上終わったといっても過言ではないかもしれません。あとは、トレーニングしたことを選手たちが発揮してくれるのを待つだけだと思うので。それぐらい大切なことかなと。日々、試行錯誤は続きます。
参考までに。こういったところ学べることはたくさんあるかなと。
先週、クラブで選手育成、タレント管理、来シーズンのチーム編成に関してミーティングがありました。まず今のチームの近況報告やチームの問題を共有し、問題解決の意見(議論大好きオランダ人です。)を出し合いました。
U15に関してはセレクションチームの編成に変更があり、それに伴いそれより下のレベルのチームもレベル調整も含め、チーム編成が大きく変わりました。(滅多にありませんが)自チームからは一人の選手(U14)がU15の監督に認められ、上のカテゴリーに引っ張られていきました。嬉しさ半分、悲しさ半分です。それによって新しい選手がチームにやってきました。育成面に目を向ければ良いことですね。
さて本題です。
私が指導させてもらっているチームは街クラブですが大人チームを除けば50チームあります。(1チーム13人から15人の選手で構成されています)
これをどうやって管理しているか?
例えば、オランダのプロクラブAZはこうやって管理しているみたいです。
https://twitter.com/SoccerLAB_GmbH
このSoccerLABのソフトを使って、クラブ、コーチ、メディカルスタッフ間で選手たちを管理しているみたいです。選手のパーソナリティーにまで着目している点が非常に興味深いです。
それで私のクラブでは今年からTalentoというソフトを使って管理するようになりました。新しい試みです。今まではそれぞれがなんとなく管理(Excelを使用)してシーズンの終わりには大忙しといった感じでした。。。汗。
このソフトの中には、クラブの選手全員のデータが入っています。
■選手のポートフォリオ(連絡先、評価、パーソナリティー)
■試合(内容、結果)
■トレーニング(出欠席、内容とその評価)
■チーム・個人データ(試合、トレーニング)
内容は多岐にわたりますが、ざっとまとめるとこのような項目です。これでシーズンの終わりがだいぶ楽になるのではないかと思っています。
ではなぜ、こういったソフトを使って選手を管理するのかということです。非常に単純ですが「コーチングスタッフ間における選手情報共有の簡易化」。
これが第一の目的です。
この客観的なデータを元に選手について話しをします。一人に使われる時間が短縮されより多くの選手について情報を共有することが可能となるわけです。(現段階ではセレクションチームの監督のみがこのアカウントを渡され、データの入力が一応、義務化されています。)
また、今のクラブではそこまで考えていないと思いますがAZのVTRで述べられているようにタレント発掘のヒントとデータの貯蓄(どんな性格でどんな選手がプロに成れるか等)も理由の一つかと思います。さらに親のためというのもあるかと思います。親たちも大切な子供を預けていて、色々と知りたいわけでこういったデータを見せて納得してもらうこともできます。(例えば、うちの子供のプレー時間が他の子供よりも短いのではないかといった場合にも有効活用することができます。)
他にも有効な使い方があるのではと試行錯誤しながらこういったソフトが使えれば良いかなと思っています。あまり頼りすぎない程度にですが。
今日の試合もなんとか3−1で勝利!良い週末でした。それではこの辺で。