DAINAGASHIMA

Football Trainer/Coach in the Netherlands

DAI NAGASHIMA

Wat is voetballen?

Category2016/2017研修

23 May 2017

去年の10月からKoninklijke HFC というクラブのU15で研修をしてきました。オランダのチームで研修するためにはライセンススクールに通っている必要があります。(最初はそう言われました。笑)逆を言えばライセンスを取得するためには必ずどこかのクラブ、チームに研修しに行かなければなりせん。1シーズンそのチームの監督に弟子入りさせもらうわけです。

私は今シーズン、ライセンススクールに通っていませんでした。完全なる例外というわけですね。(笑)。いくつかのクラブに断られながら勉強させてもらえる場所を探すこと約半年。やっと見つけたのがこのクラブ。色々とこだわりを持って探していたので少し時間がかかってしまいましたが。

指導歴約20年のこの監督。最近、Ajaxのアカデミーからオファーがあったとかなかったとか。でも、彼はFeyenoordのファンという(笑)。この監督オランダでは珍しく鬼軍曹です。でも全てが計算されていてどのタイミングで怒るかをいつも考えています。もちろん、褒める時は褒める。

IMG_1266

(U15全スタッフ、左から研修生、チームマネージャー、アシスタントコーチ、監督、ラインズマン兼チームマネジャーサポート)

さてさて先週、やっと全ての公式戦が終了しました。結果は、リーグ戦、カップ戦ともに優勝です!!!さらに凄いことにスタッフや選手たちはあまり気にしていませんでしたがまさかの公式戦無敗だった。今年のセルティックと一緒です。これにはアカデミーダイレクターも興奮していました。

 

IMG_1315

IMG_1317

IMG_1284

慣れと共に自分の役割も少しずつ変化していきました。最初はただただ横に立って話を聞いているだけで、それから段々と監督から意見を聞かれたり、相談されるようになり、スカウティングやトレーニングもさせてもらえるようになりました。なんだ君は???というスタートから考えれば凄い進歩です。ちなみにこのクラブには日本人、アジア人は私一人しかいません。これをネガティブに捉えれば相手にされないだとか差別とかにになりますが、ポジティブに捉えればすぐに覚えてもらえるということです。本当に日本人、アジア人は私しかいないので。物は捉えようですね。(クラブ会員が多いので他にいたらごめんなさい。)

結論言えば最高の研修だったということです。

IMG_1316

今日はこの辺で。

スポナビライブ

去年の10月からKoninklike HFC(U-15)というクラブで研修させてもらっているわけですが、有り難いことにロッカールームと試合中のベンチにも入れてもらっています。監督がどのように試合のために準備し、選手たちに働きかけているか、コーチングしているかを見せてもらっています。その中でも興味深いのは監督の役目の一つであるチームオーガニゼーション(日本で言うフォーメーション)の変更による戦術の変更です。

 

例えば0-0で前半を折り返した時、選手たちにどう働きかけますか?

叱咤激励?相談?確認?戦術変更?色々な方法があります。

 

オランダ人監督Foppe de Haanはロッカールームでこんな感じみたいです。

パッション、ラインの押し上げ、マークをすることに対して熱くコーチングしています。(戦術変更ではなく、チーム戦術の確認をしているようです。)

 

今日の練習試合では0-0で前半を折り返しました。

前半、相手のチームオーガニゼーションが1-4-3-1-2でHFCにとって難しい状況にありました。(どう難しいかはここでは割愛させてください汗)ただビルドアップの際、ゾーン2でボールを失うことが多くありました。

5

監督はハーフタイムにいくつか約束事を確認し、叱咤激励しそのまま試合に選手たちを送り出しました。

この時点で戦術の変更(チームオーガニゼーションの変更)はありませんでした。

後半開始から10分経過した後、監督が動きます。スコアは0-0のままです。

2

チームオーガニゼーションを1-4-3-3から1-3-4-3に変更しました。

ゾーン2で必ず1人フリーの状況が生まれるようになりました。

(あくまでも相手チーム戦略、戦術、各ポジションのマッチアップを考慮してこのオーガニゼーションを採用。正直、この判断が一番難しいと思いますが。。。そもそも机上の空論ではGKからのビルドアップが上手くいきません。。。)

その後、ボールポゼッションの時間が増え、トップ下の選手が起点になりその後、2点を演出。

これで終わらないのがオランダ。これを見かねて相手チームもチームオーガニゼーションを1-4-3-3から1-4-2-4に変更してきました。

3

このタイミングですぐに選手の一人から監督にコミュニケーションがありました。

『相手の前の選手が4人になった』と。

ここから選手と監督で15秒ほどで解決です。チームオーガニゼーションを1-3-4-3から1-4-3-3に変更し、自分たちが得意とする形に戻りました。その後、3点を追加し、結局5-0で勝利です。

4

こんなことがU15年代であっても普通に起こるオランダ。試合後は本当に頭が疲れます。

なぜこのような戦術変更を頻繁にするのか?できるのか?それがこの小国オランダの強さの秘密かもしれませんね。

Ajaxを見に行こう!