DAINAGASHIMA

Football Trainer/Coach in the Netherlands

DAI NAGASHIMA

Wat is voetballen?

チームオーガニゼーションの変更

去年の10月からKoninklike HFC(U-15)というクラブで研修させてもらっているわけですが、有り難いことにロッカールームと試合中のベンチにも入れてもらっています。監督がどのように試合のために準備し、選手たちに働きかけているか、コーチングしているかを見せてもらっています。その中でも興味深いのは監督の役目の一つであるチームオーガニゼーション(日本で言うフォーメーション)の変更による戦術の変更です。

 

例えば0-0で前半を折り返した時、選手たちにどう働きかけますか?

叱咤激励?相談?確認?戦術変更?色々な方法があります。

 

オランダ人監督Foppe de Haanはロッカールームでこんな感じみたいです。

パッション、ラインの押し上げ、マークをすることに対して熱くコーチングしています。(戦術変更ではなく、チーム戦術の確認をしているようです。)

 

今日の練習試合では0-0で前半を折り返しました。

前半、相手のチームオーガニゼーションが1-4-3-1-2でHFCにとって難しい状況にありました。(どう難しいかはここでは割愛させてください汗)ただビルドアップの際、ゾーン2でボールを失うことが多くありました。

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監督はハーフタイムにいくつか約束事を確認し、叱咤激励しそのまま試合に選手たちを送り出しました。

この時点で戦術の変更(チームオーガニゼーションの変更)はありませんでした。

後半開始から10分経過した後、監督が動きます。スコアは0-0のままです。

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チームオーガニゼーションを1-4-3-3から1-3-4-3に変更しました。

ゾーン2で必ず1人フリーの状況が生まれるようになりました。

(あくまでも相手チーム戦略、戦術、各ポジションのマッチアップを考慮してこのオーガニゼーションを採用。正直、この判断が一番難しいと思いますが。。。そもそも机上の空論ではGKからのビルドアップが上手くいきません。。。)

その後、ボールポゼッションの時間が増え、トップ下の選手が起点になりその後、2点を演出。

これで終わらないのがオランダ。これを見かねて相手チームもチームオーガニゼーションを1-4-3-3から1-4-2-4に変更してきました。

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このタイミングですぐに選手の一人から監督にコミュニケーションがありました。

『相手の前の選手が4人になった』と。

ここから選手と監督で15秒ほどで解決です。チームオーガニゼーションを1-3-4-3から1-4-3-3に変更し、自分たちが得意とする形に戻りました。その後、3点を追加し、結局5-0で勝利です。

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こんなことがU15年代であっても普通に起こるオランダ。試合後は本当に頭が疲れます。

なぜこのような戦術変更を頻繁にするのか?できるのか?それがこの小国オランダの強さの秘密かもしれませんね。

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